2012年6月25日月曜日

第3回研究会が開催されました。

平成24年6月23日13:30~、静岡新聞社制作センター5階第会議室で、第2回研究会が開催されました。

この日は、推進協議会の角替先生をはじめ私を除いて7名の先生方と、事務局の末木さん、鈴木さん、静岡新聞編集局デスクの篠崎さん、それから共同通信社の宇野支局長が参加しました。

今日のメインは、共同通信社の宇野支局長のお話です。
「通信社」って、テレビやラジオ、新聞などで、「共同通信社」、「時事通信社」、「ロイター通信」、「AP通信」とか見聞きしますけど、具体的にどういう会社?って聞かれると意外と知らなかったりしますよね。

宇野支局長はその辺りをよくご理解されていて、「通信社とはニュースの問屋である」とおっしゃっていました。「問屋」、つまり新聞社やテレビに、ニュースを配信する会社だということです。

現在、日本に通信社は「共同」と「時事」の2つがあり、そのうち「共同通信社」は戦後、各地方新聞社とNHKが共同してつくった社団法人であり、自前の新聞を持たず、加盟社に情報を流す会社だということです。
新聞の海外情報で、記事の始めに「パリ共同」とか「ロンドン共同」とか書かれていますが(これは「クレジット」と呼ぶそうです)、それは共同通信社のパリ通信員からの情報、ロンドン通信員からの情報という意味なんだそうです。「~時事」ならば時事通信社の通信員からの情報という意味なので、そのクレジットを見ることで、共同通信社の配信記事を使っているのか、時事通信社か、はたまたAP通信か、といったことがわかるということですね。ちなみに、クレジットは海外からの記事には必ずつける約束になっているそうですが、国内記事の場合は違うということですので、各紙の国内記事は各紙の記者の独自原稿の場合もあるし、そうではない場合もあるそうです。

なお、現在朝日新聞と読売新聞は加盟社ではないそうなので、海外情報も自前の記者による取材記事なんだそうです。最大手ということもありますが、それだけ世界各地に記者を派遣しているのですから、かなり大変でしょうね。

普通の新聞社と通信社との最大の違いは、締め切りがないことなんだそうです。新聞社は朝刊や夕刊に向けて一区切りつくことができますが、通信社は日々刻々と情報を出しているわけですから、何か変化があれば記事を配信するので、締め切りの概念がないんだそうです。ですから、常に「より早く」、「より正確に」情報を発信することをモットーとしているんだとか。

考えると、大変なお仕事ですよね。世の中の変化を常に情報として配信するといっても、いつ何が起こるかわからないのですから、常に臨戦態勢ということなわけです。なんでも時間外が100時間とか、下手すると200時間とかってこともあるそうです。それってほとんど過労死寸前ですよ。
新聞に出ている「首相動静」という記事、あれは共同通信と時事通信が1名づつ、いわゆる番記者を出していて、朝から夜まで一日中首相にくっついていて、「どこを出発した」「どこに着いた」「誰が来た」」「誰が入った」など逐一情報配信するんだそうです。

他にも知らなかったことがいろいろあって、この話、ぜひ生徒にも聞かせたいですね。そもそも通信社って言葉もよくわかっていない生徒も多いでしょうけど、宇野支局長はお話も大変上手なので、生徒が聞いてもおもしろいのは間違いないと思います。
共同通信社静岡支局は、静岡新聞の制作センター5階の一角に間借りする形で入っていますので、事務局を通してお願いすれば、お話を伺える機会もあるかもしれません。

この後、東海大付属翔洋高校の川上先生の最近の取り組みのお話を伺ったり、関東甲信越ブロックセミナーの様子を伺ったりしました。
そのなかで、従来の国語や社会だけではなく、他の教科で新聞を使うとNIEへの関心を高めることができるので、そのような実践やアイデアがたくさん欲しいよねという話がでました。
NIEは基本的にはどの教科でも取り組むことができるものです。実際にやっている方もいらっしゃるかもしれませんね。もしそのような実践やアイデアをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ事務局までお知らせください。そうすることで仲間が増えることを我々は期待しています。そして来年の静岡大会を盛り上げることができると素晴らしいと思っていますので、興味のある方は、ぜひ当研究会にご参加ください。

また、今年の全国大会福井大会の資料も配られました。参加受付が延長されて、6月29日まで可能のようです(詳細はこちらを御覧ください)。
なかなかおもしろそうなプログラムになっていると思います(詳細はこちらの福井新聞のページから御覧ください)。

次回の研究会は10月です。予定では20日になっています。
たぶん、福井大会に参加された方からの報告があると思いますので、大会に参加できない私にとっては、次回も楽しみです。

なお、学校現場の皆さんはお忙しいために、研究会に参加される方があまり多くありません。私などは、学校籍でなくなったことで現場での実践ができなくってしまったのですが、皮肉なことに週末は時間ができるようになったので、研究会に参加できるようになっています。しかし、やはり現場での実践が何よりも大切ですので、できれば現場で実践されている、もしくはやろうとしている方々が参加されることがとても大切ですし、なによりも嬉しいことですので、このブログをたまたまご覧になられて興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひご参加ください。

また、当研究会の情報を始め、静岡県のNIEに関する情報は、静岡新聞社のHPで「静岡新聞NIE」というページがありますので、ぜひそちらをご覧になって下さい。

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